10年目の命日
裕也、
この10年。
長い、短いじゃなくて、
重く、苦しく、辛かった。
この日は、毎年、清々しいくらい綺麗な秋晴れになる。
今日はね、
今日は、事あるごとに泣いてばかりだった。
裕也と初めて行ったコールドストーン、食べようかなと近付いたけれど、泣きそうになって、ダメだった。
裕也と初めて飲んだスタバ、いつもおねだりしていた抹茶のフラペチーノを片手に、ホテルに戻ったよ。
泣いているうちに溶けちゃった。
裕也が事故に遭った時間帯、もう辛くて仕方なかったけれど、ゆきとさえみが返信くれて、なんとか、助けてもらったよ。
自己嫌悪はいつまで経っても消えない。
出かけないで、って、わがまま言って邪魔すれば良かった。
裕也のお母さんと朝、LINEして、12月にまたお泊まりに行くことになったからね。
それまで私も頑張る。
今日は、また泣くと思う。
もうお部屋にこもって、大人しく過ごす。
また何もかも二人分用意されているよ、お部屋の中。
ベッド、広いよ。