結婚願望

裕也、

 

 

今日帰り際に後輩がね、

 

 

「人を好きになったこともないし、結婚願望もない」

 

 

って話していたの。

 

 

最終的には、自分が傷つくのが嫌だから、人を好きになれない、という結論に至ったのだけれど…。

 

 

私はね、

 

 

私の場合は、

 

 

裕也と付き合っていた頃は、毎月の記念日が待ち遠しかった、

 

記念日に撮るプリクラが楽しかった、

 

 

裕也が語る結婚してからのこと、

 

 

二人で思い描いていた未来、

 

 

その中に私のわがままや願望までくみ取ってくれて、

 

 

 

幸せでいっぱいだった。

 

 

本当に。

 

 

 

今は、違う。

 

 

断言できる。

 

 

その後輩じゃないけれど、“冷めてる”。

 

 

裕也と一緒にいたときは、あんなにも幸せだったのに。

 

 

幸せすぎて、自分が幸せ者であることが周りに言われないと分からなくなるくらい、日常が最高だったのに。

 

 

 

裕也のお墓に私も入れたらいいのにな。

 

 

せめて、描いていた「家族」の一員になれたらいいのにな。